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愛善みずほ会創立70周年

ごあいさつ

島 本  光 久

 この度(平成30年6月)、愛善みずほ会の会長という重責を担うこととなり、昭和23年の発足以来、先人が脈々と築いてこられた歴史を鑑みると身の引き締まる思いです。前任の原 俊正会長の後を引き継ぎ、愛善みずほ会運動の更なる普及に向け邁進する所存です。

 私にとって愛善みずほ会は、祖父・覚也、父・邦彦と三代にわたりお世話になり、その活動そのものが生業における心の礎となってまいりました。時代の変遷とともにその活動は発足時の戦後の食料難の時代において「天地の恵みに感謝し、天産物自給をめざす」を基本精神に、土づくりを主体とした農業技術の研究と普及による増産運動がなされ、その後、食の安心・安全が叫ばれる中、自然の摂理に逆らわない環境や体に優しい愛善酵素農法の構築と普及活動がなされてまいりました。

 また、愛善酵素農法の普及活動とともに視点を広げ、〝食・農・環境〟とトータルな改善をめざすために、生産者と消費者を繋ぐ生活ネットワークの確立を、アンテナショップ「DOMO」(ドーモ)を発信拠点として活動しています。

 現在、日本の農業は先行き不透明な状況で、食糧自給率の低迷、TPP問題、主要農作物種子法廃止など、大きな不安を抱えています。今こそ、「農は天下の大本(たいほん)」という日本農業のあるべき姿を、農業に携わるもののみならず、すべての国民に認識してもらわなければなりません。

 愛善みずほ会が設立された昭和23年当時から現在に至る産業の発展を振り返っても、近年のIT革命による発展は19世紀末の明治時代の日本産業革命以来の急速なものといわれています。

 一方、日本農業の発展の歴史は、化学肥料の海外からの流入と過度の傾倒、土壌荒廃による連作障害や自然環境のバランスの狂いから、次々と発生してくる病害虫への農薬の開発と乱用、土壌病害をコントロールできなくなったことによる土からの逃避が生んだ植物工場技術など、それぞれの技術開発は、時の科学の進歩とともに進んではいるものの、自然環境との調和を省みることのない無機的な偏り過ぎた進歩となっています。技術進歩のスピードがあまりにも速すぎるIT産業と比較して、農業の技術進歩があまりにも遅く感じるのは当然です。

 生き物と自然を相手にし、未知の部分が大半を占める土を基とする農業を、他の産業と同じ物差しで計ることはできません。

 古来より日本文化の一つとして脈々と受け継がれ「天下の大本」である日本農業が、一時の時勢の流れで決して間違った道を進むことのないよう、技術の研鑽と普及を継続し、国の礎であることを〝食・農・環境〟という広い視野をもって発信を続けていきたいと思います。

 一般社団法人 愛善みずほ会    
会 長  島 本  光 久